大内義隆は家臣の陶隆房によるクーデターに追われて山を越えて父、大内義興の菩提寺である凌雲寺にたどり着きました。しかし陶氏の報復を恐れた僧達は門を閉ざしてしまう!開門を請うもその意を察した義隆は抗うことなく民家に身を寄せた後に長門の大寧寺に向かって滅亡の旅に出たのだ、との伝えが地元に残っているそうです。
この絵をご覧になられたら山口市中尾の「大内氏遺跡凌雲寺跡」を是非、訪れてみてください。そして、草原の中に残った石垣の景色を前に、山口に都を築く夢敗れた大内義隆の無念を想像してみていただけると嬉しいです。
第75回山口県美術展覧会にて佳作賞受賞
F10号キャンバスに油彩
コメントを残す